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10月2日から3泊4日で、家族と長野県の野尻湖周辺に行ってきた。
僕は普段海外に住んでいるのだけど、
今回は仕事で帰ってきていたので、久しぶりに日本の自然に触れたかった。
せっかくなら山の中でデジタルデトックスしたい。
最近、頭の中がパンパンな感じがしていて
一度、リセットしたかった。
そして子供たちも、たまにはスマホやiPad、
パソコンなどのデジタル機器から離れて自然の中で過ごして欲しい。
最初はキャンプを考えていたけど、10月の長野は結構寒そうだったので、
今回はAirbnbで山の中にあるコテージを借りることにした。
今回の僕のデジタルデトックス・プランはこうだ。
10月3日の夜9時頃にスマホの電源をOFF。
そのまま翌日を丸一日過ごして、
10月5日の朝9時頃まで。
約36時間のデジタルデトックス。
意図的にちゃんとデジタルデトックスをするのは
本当に久しぶりでした。
そして今回はデジタルデトックスに入る直前に
DMNとか、サリエンスネットワークとか、CENとかの
デジタルデトックスについての記事を書いていた。
そんな知識が頭に入った状態で
デジタルデトックスがスタート。それがどう影響したか。
今回はそんなことも含めて、
36時間デジタルデトックスして感じたことを書いてみようと思います。
▼最初に変わったのは「見るもの」
今回ちょっと意外だったのが、
デジタルデトックスを始めてから変化を感じるまでが思ったより早かったことだ。
泊まったコテージには、
かわいい絵がたくさん飾られていた。
もちろんチェックインした時から
絵が飾ってあることには気づいていたが、あまり意識はしていなかった。
でもデジタルデトックスを始めて次の日の朝、
昨日もそこにあったはずの絵たちが
一枚一枚、自然と目に入ってくるようになった。
「あ、これもいいな。」
「あ、ここにこの絵を選ぶのすごいな。」
絵は何も変わってない。
僕の視点が広がった感じがした。
デジタルデトックスは
ある程度時間が経ってから少しずつ変化してくるようなイメージを持っていたけど
意外と、外から入ってくる情報を止めることで
かなり早い段階から意識の向く先は変わるのかもしれない。
SNSもない。
ニュースもない。
LINEもない。
YouTubeもない。
誰かが
「これを見て」
と差し出してくるものがない。
そうすると自然と、
今、自分の目の前にあるものを見るようになる。
前回の記事で、
僕たちは何に意識を向けるかを
どれくらい自分で決めているんだろう、みたいなことを書いた。
今回はそれをそのまま体験した感じがしました。
絵だって、僕を見て欲しいと言っているかもしれないけど。
▼スマホはやはり想像以上に身体に(脳に)侵食している
一方で、
普段どれだけ無意識にスマホを使っているのかにもあらためて気づいた。
最初の夜、
夜中にふと目が覚めた。
その時、自然とスマホを探した。
時間を確認したかったのか、
何かを見ようとしたのかはよく分からない。
ただ、目が覚めて
スマホを探した。
日中、トイレに行こうとした時にも
一瞬スマホを持っていこうとした。
別に何か見たかったわけでもない。
なんとなく持っていこうとした。
スマホを使いたいから触るのではなく
身体が勝手にスマホを探している。
これっていわゆる中毒ですよね?
僕にとってはお酒やギャンブルなんかよりもっと強烈に依存しています。
▼デジタルデトックスに知識を加えてみる
そして今回、今までのデジタルデトックスと少し違ったことがあった。
直前に脳のTriple Network Modelについての記事を書いていたので
頭の中にその知識が鮮明に残っていた。
DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)
SN(サリエンス・ネットワーク)
CEN(セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク)
正直、今まで僕は、デジタルデトックスに知識はあまり必要ないと思っていた。
というか、デジタルデトックスはもっと感覚的なものでいいと思っていた。
スマホをOFFにする。
自然の中に行く。
ぼーっとする。
人と話す。散歩する。瞑想する。
そこで何を感じるのか。
どんなことを思い出すのか。
どんなインスピレーションが湧いてくるのか。
実際、DIGITAL DETOX JAPANでも、こういう知識的な部分は頭脳派の理事森下くんに任せっきりだ。
でも今回、脳の仕組みについて少し知識を持った状態でデジタルデトックスをしてみると、これはこれで面白かった。
ぼーっとしていて、色々と頭の中に浮かんでくると
「あ、今DMNが動いているのかな。」
と思ったり、
急に何かが気になった時に
「今サリエンスネットワークが反応したのかな。」
と思ったり。
瞑想して集中している時には
「これはCENなのかな。」
とか。
もちろん本当にそうなっているのかは分からないけど、自分の中で起きていることを、いつもとは違った角度から観察することができた。
これはなかなか興味深い体験だった。
例えば旅行でも似たようなことがある。
僕は旅行が好きで、色々な国に行くけど、昔はあまり下調べをせずに、その場所に行って感じることを大切にしていた。
その土地の空気。
人々の暮らし。
自然や街の雰囲気。
何も知らないからこそ感じられるものがある。
一方で最近は、ChatGPTを使って旅先の歴史や文化、その土地の成り立ちなどを調べながら旅行することも増えた。
これもまた面白くて、
知識があることで、今まで見えていなかったものが見えてくる。
何も知らずに見ていた建物が、
歴史を知ることで全然違って見えたりする。
何気なく歩いていた街にも、
何百年、何千年という人々の歴史がある。
旅の楽しみ方が一つ増えるような感覚だ。
今回のデジタルデトックスも、少しそれに似て、新しい楽しみ方を見つけた感じでした。
ただ、ここで一つ気をつけたいことがある。
知識があることが、必ずしも良いことばかりではないということだ。
特にデジタルデトックスでは、これは結構重要だと思う。
僕はデジタルデトックスをしている時に、突然アイデアが浮かんできたり、忘れていた大切なことを思い出したり、自分が本当にやりたかったことに気づいたりする。
でも、あまり頭で考え過ぎていると、そういったものが出てきにくくなる気がする。
せっかくスマホをOFFにして、外からの情報を遮断したのに、今度は自分の頭の中でずっと分析している。
「今はDMNだ。」
「これはSNだ。」
「次はCENに切り替わったのか。」
そんなことばかり考えていたら、何のためにデジタルデトックスをしているのか分からなくなってしまう。
知識によって見えるものが増える一方で、知識があるからこそ見えなくなるものもあるのかもしれない。
直感の純度、というのだろうか。
何も考えず、ただ感じる。
そこから生まれてくるインスピレーションやひらめきが、
新しいアイデアを生み出したり、
問題を解決してくれたり、
人生を面白くしたりしてくれる。
僕はこれは本当に人間の持っているとても大切な能力だと思う。
少し知識を持って体験してみると、また違った面白さがある。
でも、それにとらわれる必要はない。
知識を使って観察する時間もあれば、知識も忘れて、ただ感じる時間もある。
そのバランスが大事なんだと思う。
▼この2泊3日(36時間)スケジュールもいいですね
僕の中ではデジタルデトックスは
やっぱり3泊4日以上がベストだ。
ただ今回やってみて
この36時間プランもありだと思いました。
金曜日の夜からデジタルデトックスを始める。
スマホを切って、そのまま寝る。
土曜日は丸一日デジタルデトックス。
もう一晩寝る。
そして日曜日の朝に終わる。
これなら普通に仕事をしている人でも
週末だけでできる。
意外と大事なのが「2回寝る」ということ。
前の記事でも書いたけど
人間は寝ることで、その環境に少しずつ適応していくんじゃないかと思っている。
特にエビデンスを調べたわけではないけど体感として。
(あ、こういうのを納得してもらうために知識があるとよりいいですね笑)
3泊4日まで時間を取れない時に
金曜の夜から日曜の朝まで。
この36時間の形は
結構やりやすくないですか?
▼久しぶりにやると準備を忘れる
今回、実は結構準備不足でした。
まずカメラを忘れた。
無くてもいいんだけど
用意しようかどうか、という頭もよぎらなかった。
ちなみに
デジタルデトックスをストイックにやるなら
写ルンです、みたいなアナログカメラがおすすめです。
でも今回くらいなら
写真を撮るだけのデジカメなら全然ありだと思います。
まず、大事なのは
デジタルというものを全部禁止することではなく
外から大量に入ってくる情報を遮断すること。
さらにデジタルデトックスにとって大事なことは
「楽しみながらやること」なので、このあたりのバランスは結構重要だ。
あと音楽も忘れた。
USBメモリを挿して
直接音楽を再生できるスピーカーを持っているので
それを持ってきたら良かったと思った。
もちろん、音楽も無いならないで楽しめる。
特に自然の中だと、音楽流す必要ないですよね。
とってもいい音がずっとしているので。
そして最後の忘れ物として、会社のスタッフにも
デジタルデトックスすることを言うのを忘れていた。
これは普通に良くない。迷惑だ。笑
気持ちよくデジタルデトックスをするために
オンラインに残してきた日常に対しての配慮は重要ですね。
そしてこれは普段からそういう状態になってもいいようにしておく
という組織づくりや関係性づくりの話にも広がっていきそうです。
数日間、スマホをOFFにしても困らない環境を作るのは
今の時代は結構レベルが高いかもしれない。
でも、
取り組む価値はあると思います。
▼「動」のデジタルデトックス、「静」のデジタルデトックス
今回は家族と一緒だったので
あまりゆっくり本を読む時間はなかった。
本も何冊か持っていった。
デジタルデトックスしながら
ゆっくり読もうと思っていたけど
まあ、子どもがいるのでそうもうまくはいかない。
外に行く。
トランポリンで跳ねる。
歩く。走る。踊る。
ボートに乗る。山に登る。
ご飯を食べる。温泉に行く。
ボードゲームで遊ぶ。
結果として結構ずっと動いていた。
今回やったのは
「動のデジタルデトックス」
と呼んでもいいかもしれない。
「静のデジタルデトックス」
はこんな感じだ。
一人で自然の中に行く。
本を読む。
瞑想する。
散歩する。
昼寝する。
ぼーっとする。
何もしない。
同じデジタルデトックスでも
かなり違う体験になると思う。
グループでやるのか、
一人でやるのか。
動くのか、
静かに過ごすのか。
この辺も色々試してみると
面白そうだ。
▼36時間デジタルデトックスを終えて気づいたこと
野尻湖デジタルデトックスに行く前、
なんだか頭の中がかなりごちゃごちゃしていた。
仕事のこと。
これからやりたいこと。
AIのこと。
家族のこと。
自分の人生のこと。
色々考え過ぎて
頭の中がパンパンになっていた。
色々なものが入り過ぎて
自分の思考が、脳内が絡まっているような感じがしていた。
それが今回の旅から帰ってきて
妙にスッキリしていることに気がついた。
今、脳のコンディションが結構いい気がしている。
36時間デジタルデトックスしたからなのか。
自然の中で3泊4日過ごしたからなのか。
子どもたちと過ごしたからなのか。
いつもと違う場所に行ったからなのか。
その辺は正直分からない。
今回、デジタルデトックスのお供として
Michael A. Singerの『The Surrender Experiment』
(マイケル・A・シンガー『サレンダー』)
を読んでいた。
彼は瞑想をする人でもあり、
同時にコンピューターの会社を作った人でもある。
この本を読んでいると
自分が大切にしていたものを思い出させてくれる感覚がある。
なので今回の頭のスッキリ感が
何によって起きたのかは分からない。
でも一つだけ言えるのは
行く前と帰ってきた後で
僕の頭の状態は明らかに違うということ。
これは僕にとってとても大きなお土産になりました。
10年以上前からデジタルデトックスをやっているけど
まだまだ知らないことがたくさんある。
というか
10年以上経った今だからこそ
もう一度色々と体験してみるのが面白いのかもしれない。
デジタルが人間の生活に入り込む深さも
あの頃とは全然違う。
だから今もう一度、
デジタルデトックスを自分自身で楽しんでいきたい。
色々な場所に行ってみたい。
色々なやり方を試してみたい。
その中で感じたことや
気づいたことを伝えていきたい。
次は「静」のデジタルデトックスをやってみよう。
またそこから
新しいことが分かる気がする。
DIGITAL DETOX JAPAN
石田 国大
