「ネット依存症は、アルコールや薬物依存症と異なり治療のための薬がない。仕事でネットを使うことも多いため、完全に使用を止めることもできない。」

アルコール依存症や薬物依存症については、明らかに変化を感じるため、またすでに十分認知されている依存症のため、本人や家族、周りの人に圧倒的なインパクトと自覚を与えるが、スマホ依存症やネット依存症については、まだまだその危うさについての認識が甘いのが現状です。

これらの依存症(スマホ依存症、ネット依存症)は思っている以上に依存度が高く、また身体および精神の症状を発症する可能性もあります。
また、ゲーム課金など経済的な問題を引き起こす可能性や、時間が取られることによって、日常生活に支障をきたす可能性もあります。

今後、デジタルが進化していくことを止めることは不可能であり、またその進化は歓迎するべきで止める必要もないと考えます。

しかしながら、スマホやパソコンなどのデジタルデバイスの過剰使用のリスクについては、より啓発していくべき課題です。

昨今、健康経営に取り組まれる企業も多いと思いますが、ぜひ、スマホなどのデジタルデバイスの過剰仕様に関するリスクについても、しっかり啓蒙していけると良いかと思います。

「ネット以外の物事への関心を高め、ネットの優先順位を2番目以下にするよう意識してほしい」

これは言葉を変えれば、メリハリを付けてインターネットやスマホを利用する、ということだと僕は思います。

というのは現実世界の出来事と、ネットの世界の出来事は、もはや完全につながってしまっていて、
大きくネットの優先順位を2番目以下に、と分けてしまうことが出来ないからです。

なので、例えば今はスマホを触らない、とか、移動中はネットしない、とかそういったルールをつくることが有効です。

中高年に増えるネット依存 通院する患者は氷山の一角

何故、中高年にネット依存が増えているのでしょうか。

というより中高年にも増えている、が正解でしょうか。データから見ても全年齢で増えています。

元々、中高年はテレビへの依存度が非常に高い。それがスマホの台頭で、インターネットへの接続が用意になり、ネット依存に移ったとも考えられます。

基本的には固定されているテレビと違い、いつでも持ち運べるスマホは、いつでもどこでも見続け、操作することが可能です。

また、受動的に特定の情報を受け取るテレビとは違い(ある程度は自分の趣味嗜好に合わせてチャンネルを選べますが)、インターネット、You Tubeやグーグル検索からたどり着くWebサイトなどは、完全に今、自分が興味がど真ん中の情報やエンターテイメントを選ぶことが出来ます。

元々テレビに依存していた中高年の方々にとって、依存しない理由はありません。

「スマホへの依存から脱却するためには、単に我慢するのではなく、家族や友人と過ごす時間を増やすなどして、ネット以外に楽しいや心地よいと感じる時間を増やすことが重要だ。」

私たち日本デジタルデトックス協会のイベントや企業プログラムでも、「ついスマホのことを忘れてしまう」ような楽しい時間を過ごしていただくことを1つのテーマとしています。

ネット依存やスマホ依存の対策として、デジタルデトックスというのは1つの有効なアプローチです。

お悩みの方や、スマホ依存対策に取り組まれる企業など、当協会へお気軽にご相談ください。

取材協力記事について

日経新聞の記事です。
私たち日本デジタルデトックス協会も取材に協力させていただきました。

中高年に増えるネット依存 通院する患者は氷山の一角
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191004-00000002-nikkeisty-hlth

ぜひ、ご覧ください。