目次
◆【申し込み受付中】デジタルデトックスを学んで実践!◆
「新しい休み方」を実践し、周りに伝える。デジタルデトックス・アドバイザー養成講座。2022年秋からの受講申し込みを受付中です。約3ヵ月の講座で、デジタルデバイスとの健康的な付き合い方を学びます。毎日の実践で、確かな習慣を身につけましょう!
お申し込みについて、詳細は受講案内ページよりご覧ください。
ローランドに学ぶ「持続可能なデジタルデトックス」
記憶力や集中力の低下、イライラや孤独感など、スマホ依存が引き起こすと考えられる問題は多く、危機感を抱える人は増えています。
こうした流れを受け、デジタルデトックスに特化した滞在プランを提供する宿泊施設も増えてきました。当協会でも「デジタルデトックス・アドバイザー養成講座」やイベント開催を通じて、デジタルデトックスを気軽に体験し、学べる機会をつくっています。
「でも、デジタルデトックスって自然豊かな場所でしかできないのでは?」
「おやすみ中ならとにかく、ふだんからデジタルデトックスするのは辛そう…」
そう思う方も多いかもしれません。しかし、日常生活のなかで、カンタンに実践できるデジタルデトックス方法は多数あります。実は、非常に効果的なデジタルデトックスをふだんから実践されているのがローランドさん。
本記事では、「現代ホスト界の帝王」として知られる実業家ローランドさんのスマホ使用のルーティンを参考に、日常的にデジタルデトックスを実践できるスマホの設定方法をご紹介します。
ダイエットや筋トレも、1日だけ頑張ったからといって効果が持続するわけではありません。だからこそ、無理なく継続できる方法で、よりシンプルに、幸福度の高い生活を目指しましょう。
すべての人におすすめ! デジタルデトックスの基本
①スクリーンタイムを確認&ウィジェットとしてホーム画面に常に表示する
デジタルデトックスへの第一歩は現状を把握することです。
そこで使いたいのがiPhoneに搭載されている「スクリーンタイム」という機能。ユーザーが各アプリに毎日どれだけ時間を費やしているかを教えてくれます。
※Androidにも「デジタルウェルビーイング」という類似の機能が搭載されています。
実際にApple社CEOのティム・クックも、スクリーンタイムの機能を通じて、ユーザーがどれだけスマホを使っているかを認識し、どう付き合っていくかを「ユーザー自身で判断してほしい」と述べています。
クックでさえ、「自分は規律正しく使えていると思っていたが、スクリーンタイムで正確なデータを見ると、思った以上にスマホを使ってしまっていた」とのこと。実際に各アプリの利用時間を見ると驚く人も多いはずです。
ローランドさんも、いかに毎日の時間をスマホに浪費しているかを悟って以来、かなり厳しい制限を自らに課しています。
【設定方法】
- 好きなアプリを長押し
- ホーム画面を編集
- 右上の+を押す
- ウィジェットを検索で「スクリーンタイム」と検索
- 「スクリーンタイム」をウィジェットに追加
初めてのデジタルデトックスは“夜”から
仕事や学校のある日中にデジタルデトックスするのは「まだ怖い」という人は、まずは周りからの連絡が比較的少ない夜の時間から始めて、少しずつ慣れていきましょう。
とりわけ就寝前(起床時から約)は、脳の松果体という部分から睡眠を誘発する「メラトニン」というホルモンが分泌されます。スマホから発せられるブルーライトは、このメラトニンの分泌サイクルを乱してしまう可能性があるため、就寝前のスクリーンタイムは避けてください。
②夕食後OR入浴後に「おやすみモード」に設定する
デジタルデトックスはまずこれから始めましょう。夜寝る前に嫌なメールやLINEを見てしまい、意気消沈して寝られなくなったという経験は誰にでも一度はあるのではないでしょうか。
しかし「おやすみモード」を設定することで、事前に指定した時間はロック画面が暗くなり、通知を切ることができます。こうすることで、日中はスマホを手放すことができなくても、少なくとも夜寝る前は自動的に通知が来ないように設定できます。
下記の設定方法で、悩みや心配ごとをベッドまで持ち込まないような環境に!
【設定方法】
- 設定
- スクリーンタイム
- おやすみモード
③夕食後もしくは入浴後に「休止時間」に設定する
「おやすみモード」を設定して通知が来なくなっても、アプリ自体は使用可能です。意図せぬ利用を制限するには、事前に「休止時間」を設定してロックをかけることで、パスコードを入力しないとスマホが使えない状態になります。
できれば信頼できる人にパスコード設定してもらい、自分は知らない状態を作り出すと、より強度の高いデジタルデトックスになります。
ローランドさんの場合は、ホストという仕事柄、午前3時から午後15時までが休止時間だそうです。各自のライフスタイルに合わせて調整しましょう。
【設定方法】
- 設定
- スクリーンタイム
- 休止時間
④寝るときは電源をOFFにして寝室の外で充電
ここまで準備ができればあとはスマホを手放すだけです。できれば電源を切るのがベストですが、寝ているあいだの地震速報といった緊急事態時のことがどうしても心配な人は、寝室からできるだけ遠い場所で充電しておきましょう。
スマホを寝室の外に置いて過ごしてもらうことで、どのような変化が起こるかを実際に調べた実験があります。
結果、“寝室スマホ”をやめることで「幸福度とQOLが向上した」という結論が得られました。また、実験参加者のおよそ9割は、「今後もスマホを寝室に持ち込むのはやめよう」と考えていることを明かしました。
実際に効果を体感するためにも、まずは1日だけでもスマホと寝る習慣を絶ってみてはいかがでしょうか。
スマホ依存状態に陥らない「仕組みづくり」
夜だけでなく日中でもデジタルデトックスをしたいという方は、下記の方法を試してみましょう。大事なのは「やる気」ではなく「仕組み」です。ローランドさんもスマホを使いすぎない仕組みづくりを自ら構築しています。
⑤各アプリの使用時間を制限する
インターネット検索サービスやSNSが発展したおかげで、私たちの生活は格段に便利になっています。
しかし、より利便性の高いサービスを提供すべく、日々研究開発が行われている事実を忘れるべきではありません。オンライン・ゲームをはじめ、単に便利で楽しいというだけでなく、ユーザーの依存リスクが過度に高まっている可能性もあるのです。
サービスの開発者は「通知のタイミング」や「UI(デバイス上でのサービスの見た目)」など、あらゆるマーケティング術を駆使し、ユーザーのサービス利用時間を増やそうとすることが多いです。
「自分で使っている」と思っていても、実は「サービスを使うように設計されているのではないか」と、折に触れて、考えてみることが大切です。自分の意思で使わないように努力するのではなく、“使わない仕組み”づくりから始めてみましょう。そのうえで役立つのが、アプリの「時間制限機能」です
アプリ単位で一日に使える時間を調整できるため、これも各自の生活スタイルに合わせて限界まで制限してみましょう。
ローランドさんの場合、なんとツイッターの利用可能時間は1分のみ! その理由は自分が投稿するための最小限の時間で、他人からの反応を見ないようにするためだそうです。
【設定方法】
- 設定
- スクリーンタイム
- App使用時間の制限
⑥日中も通知をオフにする
自分のスマホに制限をかけても、外部からの連絡を制限はできませんが、通知をオフにすることはできます。
通知は、スマホについつい手が伸びるの原因のひとつ。新しい情報が好きな私たちの脳は通知がくるたびに「情報探索」をするように行動を刺激され、ついついスマホに手が伸びてしまいます。これがまさにスマホが「ドーパミン注射」と呼ばれる所以です。
やってみないと「当たり外れ」がわからないスロットマシンのように、ついついスマホ中毒状態に陥ってしまうのは、こうした脳の情報を追い求める仕組みに原因があると考えられます。
番外編:さらなるデジタルデトックスを試したい人へ
⑦画面をダークモード&白黒表示にする
スマホに依存してしまう理由のひとつにカラフルな画面があります。モノトーンにしてシンプルにすれば、必要以上の“情報刺激”を防ぐことができます。
【設定方法】
ダークモード設定方法:
- 設定
- 画面表示と明るさ
- ダークモード
白黒表示設定方法:
- 設定
- アクセシビリティ
- 画面表示とテキストサイズ
- カラーフィルタ
- グレイスケール
⑧デジタルデトックス・ボックスに封印!
いくらスマホ内の制限を厳しくしても、「まだ葛藤がおさまらない」という時は、最後は物理的に箱に入れて鍵を閉めるという手段も検討してみましょう。
基本的に、デジタルデトックスは楽しく実践することが最優先ですが、あまりに自身の依存が気になる場合は、物理的に隔離する方法を短期間で実践してみるのも手です。
ローランドさんはもうスマホを触りたくない時に、箱にタイマー付の鍵をかけて封印するそうです。最初は禁断症状が出てずっとタイマーが終わるのを待っていたようですが、最近は慣れてきたそうです。
実はこの方法の有効性は研究によっても示唆されています。
テキサス大学オースティン校の調査では、被験者が認知テストを受ける前に、スマホを下記の状態に指示するように指示しました。
・スマホを伏せてデスクの上に置く
・ポケットにしまう
・自分のカバンの中にしまう
・別の部屋に置く
上記いずれかの対応をしてからテストを実施した結果、スマホを別の部屋に置くように指示された参加者の結果が一番良かったことが判明しました。
若干の差で、スマホをポケットやカバンにしまうよう指示された人たちが続き、デスクに置くように指示された人たちの成績は著しく悪かったそうです。
このことから、スマホの通知が気になってしまうことよりも、スマホの存在自体が認知能力(集中力)の低下に影響したと考えられます。
◆心を休める土曜日に!つながらないオンラインイベント、開催◆
定例開催のスクリーン・フリー・サタデー。オンラインで集まってデジタルデトックスを学んだら、その後は夕方までデバイス断ちを体験!
今回のテーマは「ミニマリズム」。余計なモノや情報から解放されるにはどうすれば良いのか専門家のお話を伺います。
スマホとの付き合い方も「シンプル&エレガント」に
ローランドさんの脱スマホ対策はかなり徹底しているようで、すべてを真似することはできないかもしれませんが、私たちも段階的に取り入れていくことで、少しずつデジタルデトックスの恩恵を受けることができそうではないでしょうか。
動画のなかで、ローランドさんは「スマホがあるから人生つまらなくなっている」と話していました──便利さゆえに失われているものを、今一度見直してみてはいかがでしょうか。
※DIGITAL DETOX JAPANでは、デジタルデトックスに関連する情報発信やイベント開催を行なっています。
YouTube番組「もりしたのデスク」では、海外の最新ニュースなどをもとに知っておきたいスマホ依存のメカニズムや、デジタルデトックスの実践方法を解説しています。
グループ限定Facebookグループでは、デジタルデトックスについて学びたい、自身のビジネスに活かしたいという人が集まり、情報交換を行なっています。どなたでもご参加可能ですのでこちらよりお気軽に参加リクエストお送りください(Facebookの参加リクエストページに移動します)。
▼デジタルデトックスの効果に科学的根拠はあるの?
デジタルデトックス・ジャパンはYouTubeでも情報発信をしています。
【記事執筆】長田 壮哉(オサダ マサヤ) / DIGITAL DETOX JAPAN プログラム開発部
もともとミニマリストであったことと、コロナで長引く在宅勤務によるストレスからデジタルデトックスに目覚める。最近は都会に隠れたデジタルデトックスに最適な場所を発掘してはスマホを持たずに出かけるのにはまっています。DIGITAL DETOX JAPANではコラム執筆と宿泊施設向けのデジタルデトックス・プランの提案を行う。平日は外資系金融機関でパソコンとにらめっこしています。
【監修】森下彰大(モリシタ ショウダイ) / DIGITAL DETOX JAPAN 理事
【制作協力】THE ROLAND SHOW / テレビ朝日映像 ビジネス総局
【お知らせ】