今回のデジタルデトックスについて

5月18日から20日まで、協会メンバーでデジタルデトックスを行ってきました。

場所は先日の記事でお伝えした阿寺渓谷キャンプ場(長野県)です。

今回は完全にデジタルデバイスを遮断するのではなく、以下のようなルールを実践しました。

  1. スマホなどのデジタルデバイスを完全に手放さない
    (スマホを預けたりせず、いつでも自分の意思で取り出せる状態)
  2. 完全に電波が届かないエリアで、デジタルデトックスを行う
    (しかしどう頑張ってもインターネットには接続できない)
  3. デジタルデトックスを行っているという意識は持つ

上記条件で、2泊3日のデジタルデトックスを行う実験(遊び?)報告です。

初日/出発、キャンプイン、デジタルデトックス

朝一番からメールやチャットを処理。

仕事のスケジュールを調整し、海外出張の手配を済ます。

一段落したところで、車に荷物を積み込み、出発です。

協会メンバーの森下くん(以下、ピッピス)は別の車で一足先に現地に。

スーパーなどで買い出しをしたり、参加する友人たちの状況を確認したり、スマホで連絡を取り合います。

阿寺渓谷までの道のりも、Google Mapで調べて楽勝です。

途中、LINEやMESSENGERなどで連絡の来た人たちに返信しつつ、Bluetoothでカーステレオに接続して音楽ドンドン!

いつもどおりにスマホは日常に溶け込んでいます。

天気予報は大切。3日分の予測をしっかり確認しておきます。どうやら3日目の午後くらいから雲行きがあやしいですが、それ以外は天候にも恵まれそうです。(私たちDIGITAL DETOX JAPANのイベントは今のところ晴天率100%!)

阿寺渓谷の入り口にたどり着きました。ここから先は電波が一切届きません。

やるべきことはやったので、この先は誰とも連絡が取れなくなることを覚悟して、渓谷の奥に進みます。

DIGITAL DETOXをはじめる前に、出来る限りタスクや心配ごとは減らしておけると気が楽ですね。

キャンプ場に着くと、先についた友人たちが釣りを楽しんでいました。

合流してテント設営、リビングスペース設営、そして焚き火も早速点火します。

料理をしながら、ジャンベをたたいて、ギターの音とともに子どもたちも走りまわります。

だんだんと自然の中に溶け込んでいくのを味わいます。

今回は冒頭のルールでデジタルデトックスを行っていますので、スマホが禁止されているわけではありません。

良い雰囲気なのでたまにスマホで写真を撮りますが、インターネットにつながっていないので、そのあとついでにLINEチェックして、天気はどうかな??あ、何か変わったことは起きていないかな?などとスマホに心を奪われることはほとんどないようでした。

最後は焚き火のまわりで談話をしながら、初日の夜は更けていきました。

2日目/リラックス、温泉、深まる体験

2日目は昼ごろまで川で遊んだり、子どもたちとハンモックに揺られたり、気ままに過ごします。

日よけのためタープを張ります。これで万が一、雨が降っても安心です。

お昼すぎに一度、山をくだって、温泉に入りに行くことにしました。

山を下って渓谷から外に出れば、電波の届く通常の世界です。

私は出来るだけデジタルデトックスをしたかったので、スマホはキャンプ場においていくことにしました。

阿寺渓谷の奥にあるキャンプ場から、阿寺川にそってくだっていくと、途中、欧米の人らしき3人組が水温の低い阿寺川で楽しそうに泳いで、はしゃいでいます。やるなぁ。

キャンプ場スタッフの女の子によると、美しい阿寺の清流は、真夏でも1分はいったら凍えるほどの冷たさ、今入ったら心臓止まりますよ、と。やるなぁ、さすがだなぁ笑

(ちなみに欧米の人って、たいがい寒い時でもタンクトップとか半袖ですよね。気温の感じ方が違うそうですね。)

渓谷をくだり、阿寺川と木曽川が合流するところに、日帰り入浴可能な温泉があります。

温泉は乳白色で、トロッとして、とても気持ちいい!

焚き火などのにおいが染みついた髪を洗って、ひげをそって、超さっぱり!!

いや〜、人間に戻った気持ちです笑

お風呂を出て待合スペースで一休憩。テレビが設置されていましたが、他にお客さんもいないし、見たくないので電源OFF!

子どもたちとアイスクリームを食べて、みんなが出てくるのを待ちます。

ピッピスはスマホを持ってきていたので、ここでチェックをしています。

やはりキャンプ場で操作している時と比べて、インターネットがつながるこの場所では、ピッピスがスクリーンを見続ける時間が長い

わかっていたことですが、インターネットがつながっている状態と、つながっていない状態では、スマホへの依存度は変化するようです。(オフラインで動作するゲームなどはまた別だと思います。)

「電波の届かないところでデジタルデバイス/スマホあり」
「電波の届くところでデジタルデバイス/スマホなし」
「電波の届かないところでデジタルデバイス/スマホなし」

やはり「デジタルデバイス/スマホなし」というのが分かりやすく効果が高いのだと思いますが、「電波の届かないところ」というのもそれだけで価値がありそうです。

電波が届いている状態は、はたして人体に何らかの影響を与えているのでしょうか。もうすぐ5Gの時代が来ますね。

みんな温泉でポカポカになって、アイスクリーム食べて満足そうです。スーパーに寄って少し野菜を買ってからキャンプ場に戻ります。

キャンプ場では、ピッピスのギターと焚き火のゆらぎ、肉にビールに赤ワイン、そして締めにインドネシアから来た天使KIKIのつくったナシゴレン。

この頃になるとスマホのことはほとんど忘れています。

何か気になることがあってもググろうとも思わないし、着信音も通知音ももちろんありません。

自然と、今、この瞬間にフォーカス出来ていることにさえ気づかず、ただただ心地よい時間が流れます。

大満足。大満腹。おなかいっぱい。そして大反省。

食いすぎました。デジタルはデトックス出来てきましたが、お腹は満タンです。

食事もヘルシーなものにして、体もデトックスしなくては、、、

次回に活かします…。

3日目(最終日)阿寺川、禊、自然との一体感

3日目の朝、心配していた天気もどこ吹く風。ピーカン。

コーヒー豆をひいて、淹れたてのコーヒーを飲みながら、揺れる木々と流れる雲を観察する至福の時間。

「DIGITAL DETOX JAPANさん、そろそろ川に入って禊(みそぎ)の時間じゃない?」

誰かが言ったこの言葉に「よし、やるか」と。

「美しい阿寺の清流は、真夏でも1分はいったら凍えるほどの冷たさ、今入ったら心臓止まりますよ、、、。」

勢いよくパンツ一丁になって川に向かう私と、覚悟を決めたのか同じくパンツ一丁になるピッピス。

さすがの若さで私より先に川に飛び込んだ!

では、と私も体にバシャバシャ水をかけて一気に飛び込みます。

うは〜!!冷たい!!、、、けど気持ちいい〜!!

テンションは一気にMAXです。それを見ていた女の子たちも入りたくなったようで、着替えて川にIN!!

うちの子どももIN!!

結局、全員が阿寺川の中に飛び込みました。

その後に見た世界がとても印象深かった。景色が、、変わった。

今まで同じところにいて、同じものを見ていたはずなのですが、色彩や奥深さがまったく違うものに。

不思議です。なんだか自然に受け入れられたような、急に阿寺渓谷との一体感が増したような…。

小学生の息子もこの違いを感じたようで、「これ3日目じゃなくて、最初の日にやれば良かったね」と。

私も本当にそう思う、と。

心身ともにさっぱりした私たちは、翌日の予約はないからゆっくり片付けて良いよ〜と言ってくれた心優しいスタッフさんに感謝しつつ、自分たちのペースでキャンプサイトを片付け、帰路につきました。

電波の届かないところ(Analog Zone)に行くという贅沢

日常、私たちの脳は酷使されて休む間がありません。

“RELEASE YOUR BRAIN”

たまには、脳をコンピュータやインターネットから開放してあげることが、とても大切です。

キャンプに来てメールやLINEの返信をしたり、今後の仕事のスケジュールのことなどを考えてしまうと、脳を休ませることができません。

脳をメンテナンスするためにも、定期的にデジタルデトックスをおこなうことを推奨します。

スマホを手放してキャンプに行けば、良質なデジタルデトックス体験を得ることが出来ますが、今回の実験では、電波の届かないところへ行くだけでも、十分にデジタルデトックスの効果は得られることが分かりました。

スマホやインターネットを手放す、という行為は一見、不便で、不自由になるようなイメージがあると思いますが、私はその真逆だと思います。

スマホやインターネットがない、ということは、今、この瞬間に、誰にも何にも邪魔されず、自由でいられる、ということです。

ある意味では、徹底的に私たちをしがらみに絡みつけるWebから離れて、自然や自分自身に再接続することが、これからの究極の贅沢かもしれません。